真壁の家
鉄骨の柱梁を現しとして、銘木や手透きの黒谷和紙、イタリアの漆喰等の自然素材を対比させて、現代の暮らしにあった和のあり方を模索した住宅です。
クライアントからの要望は、
どことなく落ち着く、なんとなくよい家。
暮らしやすく冬冷えない家。
経年で良くなっていく、用の美がある家。
家族の思い出とともに、長く使用していた家具や照明器具などを引き続き残して使いたい。
ということでした。
鉄骨フレームのフレキシブルな建物を用意して、使い勝手の要望にそって大小リズムをつけて自由に仕切り、そこに、古くからの家具や照明、材料をあわせて、建築に家族の時間が取り込まれています。
Gallery
新素材と自然素材が巧みに融合することで、
逆に日本家屋のもつ魅力、時間の流れがゆったりと感じられます。
隣地の借景、抜け感、異次元にいるような四季折々の花、月の満ち欠け、鳥の啼き声など、
自然環境を大きな開口部より室内にとりこんでいます。
和の空間に、1950年代のブルーノ・ムナーリやアンティークの照明器具、古い家具や取り合わせて、暮らしに飽きのこない潤いを与えています。
一見バリアフリー用に見えない手すりなど、用の美を大切にした造作を施し、
銘木であっても既成概念に縛られない自由な発想で、飾りでなく用として無垢材を使っています。
Information
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所在地
関東
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主要用途
専用住宅
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主体構造・規模
鉄骨造、地上3階
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敷地面積
-m²
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設計期間
2015年1月〜2016年2月
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工事期間
2016年3月〜2017年3月