Cell Space Architects

緑陰の家

軽井沢のカラマツの多い、南西向きの緩斜面に計画された週末住宅。
敷地内の東側のカラマツ林を極力残すために、建物を敷地西側の傾斜の強い部分によせて、斜面からL型のスラブを水平に突き出すように計画しました。
人工林であるカラマツ林の垂直性と植林時のグリッドに呼応するよう、建物は直角のリズムで構成されています。
L型スラブの上に、大きさの異なる直方体を並べ、窓の大きさを変えることで、開放的な部屋、籠る部屋というように、部屋の性格を変えています。
直方体間では外壁が室内に回り込み、空間の分節を強調しています。
映写スライドのマウントをのぞくように開けられた窓は、外の景色を切り取り、意識にフォーカスします。
斜面地故、床と地面の距離が変化するので、地面、幹、枝、梢、木々のさまざまな部位が眼前にクローズアップされます。

敷地全面に敷き詰められた芝の緑は、ここの暮らしを緑の陰で覆っていて、空気もほのかに緑に染まっているように感じます。

Information

  • 所在地

    長野県軽井沢町

  • 主要用途

    別荘

  • 主体構造・規模

    鉄筋コンクリート造、木造、 地下1階 地上1階

  • 敷地面積

    1175.67m²

  • 設計期間

    2005年12月~2006年4月

  • 工事期間

    2006年5月~2007年1月