
120度の家
雨の多い旧軽井沢において、深く軒の出た平屋で計画した週末住宅です。
自然に潜むシステムであるアイソグリッドをベースとして120度の鈍角をつなぎ合わせて平面を構成しています。
120度は直角に比べ、人の動きに優しく、豊かな空間を創ることができます。
大きく蛇行した居間と食堂、
六角形から切り取られた玄関、
細長く折れ曲がったガラスの渡り廊下、
小さく屈曲したトイレ、
庭に張り出した折れたテラスなど、
建物の中には、平面からディテールに至るまで幾重にもさまざまなスケールの120度の鈍角が潜んでいます。
それらは多様な空間とシークエンスをつくり出し、自然の移りゆく情景と空間をつなぎ合わせています。
Gallery






敷地にはえていた大木を取り囲む様に、パブリック棟とプライベート棟が配置されて、その中間に大きな屋根のかかるテラスがあります。




冬も利用する別荘です。
冬に暖かみを感じる素材でインテリアを構成しました。





新緑の季節。
南側の芝生の庭にむけて、120°の緩い角度でテラスがつながります。
雨の多い軽井沢で、雨のときにも利用出来るようにテラスには、大きな屋根がついています。



別荘地のアプローチ通路と連続する様に、石畳がエントランスに続きます。




緩い角度で蛇行するリビング。
大きな開口の開放的な居間と選び抜かれた上質なレッドシダーの壁に囲まれたダイニング。
広がりの中にも抑揚をもたせています。
特注の暖炉には、アンティークの煉瓦が積まれています。




Information
-
所在地
長野県軽井沢町
-
主要用途
別荘
-
主体構造・規模
鉄筋コンクリート造 、鉄骨造、地上1階
-
敷地面積
1,485.77m²
-
設計期間
2003年9月~2004年3月
-
工事期間
2004年4月~2005年1月